『認知症カフェ』第26回が開催されました

2月21日に今年度4回目の認知症Caféを開催しました。
新規8名の方を含む13名の方に参加していただきました。
新規の方々は、包括支援センターから情報を得て参加された方、民生委員定例会で認知症Cafeを知った方、そして伊佐市の包括支援センター職員の方でした。

昨年9月に5つの地区の民生委員の方々を対象に、講話をさせていただきました。
その時民生委員の方々から認知症に関する困りごとや、病院や行政へのご意見をたくさんいただきました。
今後も認知症Cafeで、皆さんの関心のある内容をお届けできたらと思っています。

この日のテーマは、【認知症の食事について】で、栄養士の前畑さんに担当していただきました。

まずは、アイスブレイク。今回は片岡心理師が<食事にまつわるアナグラム>というゲームを考えてくれました。
アナグラムとは、文字を並べ替えて言葉を作る言葉遊びです。文字を並び替えることで、意味のある言葉になります。

簡単なようで、結構頭を使います!
答えを見たら「あ、そっかー!」と思うのですが、文字が多くなったり、二つの言葉が隠れていたりすると難しいですね。
きっと考える間、脳の血流がよくなったことでしょう~

さて、今回の講話のタイトルですが・・・
先ほど紹介しましたように

【認知症の食事について】でした。

以下の4つの項目に分けて話をしました。

① 認知症になった場合の食事の対応
② 食事の困りごとについて
③ 認知症予防について
④ 食事前の嚥下体操

まず、<①食事の困りごと>ですが、認知症になると認知機能障害の種類や進行度によって、≪食事を摂る≫過程でそれに関する動作ができなくなることがあります。
食べ物だと理解できなくなる≪失認≫や、食べ方が分からなくなる≪失行≫です。
食べ物であることを認識してもらうには、「あったかい味噌汁ですよ」とか「おいしいお魚ですよ」など声をかけて食事を出し、一緒に食べることで、目の前にあるものが食べられるものだと認識してもらうことが大事です。
そのように工夫することで、食べ始めることもあるそうです。
また、他の人が食べている様子を見て、食べ方をまねして食べ始めることもあります。

≪嚥下機能の低下≫も、のどにつかえて窒息したり、誤嚥性肺炎になる可能性につながります。
具材を細かく切ったり、食べ物の固さを変えるなどして調理方法を工夫し、食べやすさと飲み込みやすさを意識した食事を用意し、見守りましょう。

よく聞く質問です。どう対応したらいいのでしょうか?
毎回毎回言われると、腹立たしくなったり、怒りたくなるかもしれません。

しかし認知症が進んでくると、食べる機能そのものが低下します。
ご家族がストレスを溜めないように、ご本人の気をそらしながら対応することが大事です。

「今作ってますよ~」という声掛けから話題を変えたり、どうしても難しい時は肥満に気を付けつつ少量の料理やおやつを出して落ち着かせることも対応のひとつですね。

脳にも良い効果をもたらすと言われているDHA(ドコサヘキサエン酸)は、青魚に多く含まれています。
生の青魚を調理するのももちろん良いですが、保存できるサバの水煮缶を使うのもおススメです。

また大豆製品は中性脂肪やコレステロールを下げる栄養素が含まれています。
毎日摂取すると、脳内の情報伝達が円滑になり、認知症予防につながります。

とはいえ青魚や大豆製品が認知症予防に良いといっても、そればかりを食べて他の食材の摂取が少なくなると、栄養が偏ってしまいます。
気をつけてくださいね。

毎日の生活に欠かせない食事です。
皆さん、真剣に聞かれていました。

そして最後に、
④食事前の嚥下体操。

口・舌・頬・声帯・首・肩などの筋肉の動きをよくして、飲み込み(嚥下)を行いやすくします。
食事前の数分間、毎日行うことで、口腔周囲機能向上や維持に役立ちます。

参加者の皆さんと一緒にやってみました。

この日の学びの共有時間はとても和やかに、しかし活発に行われて、スタッフもとても楽しい時間を過ごすことができました。
ちなみに、おやつは≪スイートポテト≫でした。とってもおいしかったです。

↓今回行った嚥下体操のURLはこちら

みなさんもぜひ取り組まれてみてください。

このほかにもたくさん嚥下体操は紹介されていますので、よろしければパソコンで≪嚥下体操≫を検索してみてください。

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